芳醇な香りと味を生みだすナッツの仕込み

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明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い申し上げます。
皆様はどのように年末年始を過ごされたのでしょうか。

tamusaは年末年始もたくさんのタルトを焼きましたが
昨日は一緒に仕込みも行いました♪

tamusaの場合、オーダーを受けてから焼き菓子を作り始めますが
それでも前もって準備しておかなければならないことがあります。
今回はナッツの仕込みについてのお話です。

●まずはロースト
ピーカンナッツ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピスタチオスーパーグリーン etc・・・

tamusaでは煎りたてのナッツと煎ってから3日〜5日ほどねかせたナッツを使い分けています。
煎りたて、挽きたてのナッツは香ばしさと味のキレを、ねかせたナッツは芳醇な香りと奥深い味を出してくれます。

煎りたてナッツはピーカンタルトに使うピーカン、ポルボローネに使用するアーモンド、クッキーに使うピスタチオスーパーグリーンなど。

ねかせたナッツはタルト生地に練り込んだりクレームダマンド(※1)に使うアーモンド、
クッキーやフィナンシェに使うヘーゼルナッツ(ヘーゼルナッツはねかした方が断然良い気がします)
そしてポルボローネに使用するアーモンドです(※2)。
※1 クレームダマンドとはアーモンドクリーム(キャラメルピーカンに使用しているアーモンドフィリング)
※2 ポルボローネのスペイン産マルコナ種アーモンドは煎りたてとねかしたものをブレンドしています

ナッツの種類、形状によってローストする温度が異なるため
ガスオーブンの上・中・下段の温度差を使い分けて作業を進めます。
煎りすぎると苦みがでてしまい、煎りが浅いとくさみがとばないので
常にガスオーブンとにらめっこです。

各々、ちょうどいい状態でオーブンから出しラックで粗熱と水分を飛ばします。

●次にピーカンナッツの分類
tamusaが使用しているピーカンナッツはマンモスハーフという立派な形と大きさの物です。
ピーカンナッツは、とっても壊れやすいナッツなので配送途中やローストの段階で欠けてしまいます。
それらを作業台に広げ、選別します。
この時、いつも映画“チャーリーとチョコレート工場”に登場する
ナッツを選別してくれるリスが頭に浮かび「tamusaにもあの優秀なリスがいたらなぁ」と思います。
ピーカンナッツはねかす事なく次の日までに使い切ります。

これでナッツの仕込みは終了。専用のガラスジャーに保管します。
このガラスジャーの蓋を開けるたびナッツの香りが工房いっぱいに広がります。

みなさまのお手元に届いたとき、その香りを楽しんでいただければ嬉しいです。